【本】『蒼穹の昴』外伝的小説
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珍妃の井戸 (講談社文庫) 著者:浅田 次郎 |
珍妃(チエンフエイ)は清の皇帝 光緒帝に愛された。その珍妃が殺された。小さく深い井戸に頭から投げ込まれて。
美しく聡明な妃が なぜ 誰に 殺されたのか。
日本、イギリス、ドイツ、ロシアの貴族高官が真相究明のため探偵活動を始める。
新聞記者や宦官、珍妃の姉妃など、ついには皇帝にまでインタビューをしてたどり着いた真実とは・・・
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この事件、通説では西太后によって殺されたと思われているらしいです。
『蒼穹の昴』を読んでからのほうが話に入りやすいですが単体としても楽しめます。『蒼穹の昴』の主人公の春児や西太后といったメインの人物は出て来ませんので、蒼穹を読んだ人はちょっとさびしく感じるかもしれません。
(以前ご紹介した『蒼穹の昴』はこちらです。)
私に『蒼穹の昴』を薦めてくれた人が「これ(『珍妃の井戸』)はあんまり良くない」って言ってたのですが私は結構好きでした。
『蒼穹の昴』は中盤から後半が話がぐぁっと盛り上がって、ラストは少ーし物足りなさを感じましたが、『珍妃の井戸』は徐々に盛り上がっていって最後にぐっと来る小説でした。テーマもこっちのほうが重い。
光緒帝や珍妃の愛の言葉を読んだ後、「愛」ってなんなのかなぁと少し切なくなりました。
歴史小説でもあり、ミステリでもあり、恋愛小説のようなところもあります。
『蒼穹の昴』の4分の1の量なのでとっつきやすいかも。できれば蒼穹の後に読んでもらいたいですけどw
外国人高官のインタビューを受け“真相”を語る人たちの語るままが文章になっているところもおもしろいです。
その証言は食い違ってばかり。真相は何処に―――。
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